タイムマネジメントとは?その重要性と方法を解説

タイムマネジメントは、ビジネスパーソンであれば誰もがマスターすべき内容である。時間は誰しも平等に持っているし、常につきまとうものだから、時間を意識して仕事しない人はいないだろう。だが実際の所、時間を管理する感覚を、日々の意識付けと創意工夫によって身につけている人材は少ない。理由は、身近にありすぎるがゆえに、必要性を実感しづらいからだ。今回は、タイムマネジメントの定義とその重要性や効果について説明していきたい。

タイムマネジメントとは

タイムマネジメントとは、文字通り「時間を管理する」ことにある。管理のイメージを統一するために、小学生のときの、持ち物管理をイメージして欲しい。例えば前日に、明日の時間割に載っている教科書を準備した経験はあるはずだ。なぜ前日に準備をしたのか?それは明日遅刻しないためだったり、当日バタバタして忘れ物がないようにするためだったりする。

ビジネスに置き換えれば、その行為は有効性、効率、生産性の向上といえる。特定の活動に費やす時間(ここで言う授業までの時間)を意識的に制御することを、計画および実行するプロセスが時間管理にあたる。例えば、いつも教科書やランドセルが置いている位置がバラバラで、前日ではなく当日に準備を始めたら、確実に活動に費やす時間が伸びてしまう。意識的に制御している状態であれば、教科書やランドセルが置いている位置がいつも同じところにあるので、時間は最短で済むだろう。

このように考えると、あなたも特定の活動に費やす時間を、意識的に制御した経験はあるはずだ。だが、ビジネスにおける時間管理は学校のそれと異なる点がある。

毎日時間割を組んでいるか

学校の場合は、既に時間割があり、それに当てはまるように自分自身が行動すればよかった。大学生になれば、単位取得のために自身で時間割を設計しなければならないので、4月の大学生は忙しくなる。だが、それが終われば、自身の決めた時間割に沿って1年を過ごせば良いので、タイムマネジメントを意識する必要はほとんどない。

社会人になると、1年間が同じ時間割なんて事は特定の業務を除けば少ないだろう。イレギュラーは発生するし、営業であれば顧客も年ごと、月ごとに変わることもある。そこで時間割を毎日組むように、タイムスケジューリングをしていないと、効率・生産性の向上には繋がらない。

多くの人は時間管理を苦手としている

義務教育から大学までの16年間は、時間とは既に管理されるもので、その時間に従って動いていればよかった。無遅刻無欠席であれば皆勤賞をもらえたし、その時間に与えられた課題について準備し、解決していれば評価も良かった。

その感覚が染み付いており、ゼロベースから時間を設計してかつ、自己評価をしながら精度をあげていくような事は、今までやったことがないじゃら、億劫になる。若手ビジネスパーソンでも、管理職層でも「時間管理がうまくいかない」と嘆いている人は多い。

実際にアメリカの調査によると、ビジネスパーソンで時間管理システムを導入していない人は88%を占めるという。ここから見られることは、時間管理を苦手としているゆえに、そもそも、どのように管理をしていきながら、管理能力を上げるのか分からないと解析ができる。

タイムマネジメントの目的と方法

まず、タイムマネジメントの目的は何か?これは生産性の向上や効率UPを目的としがちなのだが、これは目的ではなく、効果である。あくまでタイムマネジメントの目的は「自己評価」にある。つまり、自身の管理能力の現状を客観的に測る事が目的だ。そうすれば、自身の能力の範疇がわかるために無駄な残業を増やさなくてすむ。このように、時間を短縮したり生産性を上げる事は、更にその先の手段であって、目的である「自己評価」に立ち戻ることを忘れないで欲しい。

次に、方法は何か?実は大変シンプルであり、この3ステップだけをすれば良い。

  • 時間割を書き出す
  • 時間割に基づいて行動する
  • 振り返る(評価する)

順番に説明をしていく。

時間割を書き出す

まずは1日の予定を30分〜1時間に割り、埋め込むところからスタートだ。ここでタスクが漏れないように、先にタスクだしも忘れずにおこなって欲しい。そもそも、統計から見ても、時間割を習慣的に書いたことがない人がほとんどだろうから、この時点で、自身が何に時間を費やしているのかを発見することがある。

時間割に基づいて行動する

続いて、時間割に基づいて行動をしてみて欲しい。普段は「あ、もうこんな時間になっちゃった。◯◯もやろうと思っていたのに、これは明日かな〜」などと捉えているかもしれないが、時間割を書き出している場合は「予定よりも◯分オーバーしている。まずい」などと具体的な時間が出てきたり、その理由を考えながら行動しているはずだ。これだけでも、また発見がある。

振り返る(評価をする)

実はこのパートが最も重要だ。振り返りの際に気にすることは、自身の立てた計画と実際の時間のズレを確認することで、計画力の現状をみることができる。また、この時間割を書き出す〜振り返るまでの一連のプロセスを通して気づいたこともメモしてみて欲しい。例えば以下のような形だ。

  • 時間割を作ってみたら、30分バッファができた。その時に何をしようかぼーっとしてしまい、せっかくのバッファが過ぎてしまった

などと書き出してストックしていれば自身が時間と向き合った気付きと、時間をどのように活用すれば良いのか?という考えの蓄積が生まれて、段々と管理する感覚を身につけられるのだ。

まとめ:まずは1日だけでも計画・実行・振り返りを

様々なタイムマネジメントツールがあるが、これくらいのことなら、エクセルでも簡単に作ることができる。実際に私自身も、エクセルでタイムスケジュールを1週間分作成し、それを毎日振り返っている。このタイムマネジメントを始めて、1ヶ月で24時間のバッファを作り出すことができ、それがこの記事を書くことにも繋がっている。

ぜひ、タイムマネジメントを導入しようと考えている方自身から、タイムマネジメントをしてみて、その有用性を感じてみて欲しい。更に計画力をあげ、実践的なタイムマネジメント(弊社はタイムアセスメントと呼んでいる)を希望するならご連絡をいただけると嬉しい。