創業以来初の快挙!事業本部長の意識改革が導いた自律型組織への変革

物流支援システム企業Z社 意識改革+業務改善支援コンサルティング

要件

東証スタンダード市場 / 年商1〜99億円

意識改革を基盤とした、業務改善支援コンサルティング

期間 2年間(継続中)

実施内容

東証スタンダード上場の、物流支援システム企業Z社の課題を解決するため、コーチングと基礎研修、応用研修、現場実践の4段階からなるプログラムを実施。まず、事業部トップである本部長に対するコーチングを通じて、組織全体の意識改革の土壌を形成し、その上で、基礎・応用・実践研修を通じて、自律型人材の育成を推進した。

レポートReport

背景

物流支援システム企業Z社では、祖業である、アウトソーシング運営に課題を抱えていた。特に、管理職を含めた従業員の多くが「指示待ち」の姿勢にとどまり、自ら考え行動する文化が不足していたため、新規案件を受託するための体制づくりが進まず、事業の停滞を招いていた。

この状況を打破するため、当社は、意識改革を中心とした研修プログラムを提案・実施した。

課題

具体的には、以下3つの課題に直面していた。

  1. 自発的行動の欠如: 古株社員を中心に、「指示通り・間違えがなく動くこと」が美徳とされる風潮が強く、新しい挑戦を避ける傾向があった。

  2. マネジメントの停滞: 管理職が現場の仕事をしてしまい、マネジメントが機能しておらず、部門間での目線や目標数字の共有が進まずにいた。

  3. 業務効率の低下: アンケートでは、無記名だと辛辣な意見が出る一方、記名では本音が隠れる傾向があり、課題解決への足取りが重い状態であった。

コーチング内容

はじめに実施したのはコーチングである。意識改革の基盤となる「土壌」をつくるべく、当社は事業部トップである本部長に対し、当社コンサルタント2名と本部長1名による個別コーチングを実施した。このコーチングでは、以下の内容を中心に進めた。

  1. 目標の明確化と共有本部長が組織全体の課題を整理し、部門間で共有する「設計図」をヒアリング。その設計図をもとに、組織全体で取り組むべき目標と取り組むべきポイントを具体化した。

  2. 役割と責任感の醸成本部長自身がリーダーとして果たすべき役割を再確認し、本部長自身の意識改革を推進すると同時に、キーマンを探索・特定して育成する仕組みを設計。

  3. 継続的なフィードバックと改善定期的なフィードバックセッションを通じて、意識改革の進捗を確認。本部長のリーダーシップが組織全体に波及するよう支援した。

このコーチングを通じて、海のような広がりと深さを持つ、組織文化の土壌を形成した。

解決策

コーチングによる土壌形成の上に、以下の3段階の研修プログラムを展開し、自律型人材を育成した。

  • 基礎研修: 組織全体で「設計図の共有」を目指して、部門間のコミュニケーションを活性化。各メンバーが共通の課題認識を持つように促した。

  • 応用研修: 自律型人材の育成を目的とした少人数コンサルティングを実施し、計画力や実行力を鍛えた。

  • 実践研修:新規案件の受け入れ体制を整備したある成功拠点のコピーを目的とし、その成功事例を全社で共有し、実践に向けた会議のファシリテーションを行った。

成果

意識改革の成果として、以下の変化が見られた。

  1. 自律型人材の増加: 一部のメンバーが「自分たちで考えて動く」姿勢を獲得し、そのメンバーを中心とした業務の効率化が進んだ。

  2. 新規受託の成功: 創業以来初めてとなる新規業務の受託をある拠点で実現した。これにより、変革の実感と期待がより醸成され、他拠点への成功事例の展開が可能となった。

  3. 組織全体の意識向上: アンケート結果やディスカッションを通じて、各メンバーが現状を認識し、自発的に行動する文化が醸成された。

まとめ

物流支援システム企業Z社の事例は、意識改革が企業の成長にどれほど重要であるかを示している。コーチングを通じて組織文化の土壌を整え、その上で研修プログラムを展開することで、停滞していたアウトソーシング運営を再構築し、新たな成長の一歩を踏み出すことができた。