なぜ”ヒアリング力”で、提案営業ができる技術者が育成できるのか?|Relation Shiftの支援の考え方
このページでは、IT/SIer企業の技術者向けに研修を行う私たちが、なぜ数あるスキルの中で「ヒアリング力」を軸に据えているのか、そしてなぜこの研修によって「提案営業ができる技術者」と「営業がわかる技術者」の両方が育つのか、その理由を説明します。
IT技術者の提案現場で、こんな状態ありませんか?
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技術者が提案しても、いつも「検討します」で終わってしまう
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打ち合わせが毎回表面的なやり取りで終わり、2回目につながらない
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技術者が顧客と話しているのに、本音や課題を引き出せていない
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コミュニケーション研修を入れたのに、現場が変わらない
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顧客の要望通りに動いているのに、なぜか選ばれない
これらは、営業スキルの問題ではありません。原因は、時代の変化によって、エンジニアに求められる仕事そのものが変わってきていることにあります。

なぜ、数あるスキルの中で”ヒアリング力”なのか
この10年で、顧客が触れる情報量は約40倍に増加したと言われています。競合情報、規制の変化、経営方針、技術トレンド——顧客自身が、あまりに多くの情報にさらされ、自社の本当の課題をうまく言語化できなくなっているのです。

従来、顧客は自分自身の課題をある程度言語化できていました。だからこそ、PM・PLは「技術仕様に基づいたシステム・体制の構築」に専念し、SEは「求められたことを正確に実行する」ことに専念できていたのです。しかし顧客自身が課題を言語化できなくなった今、その前提が崩れています。顧客の課題を、顧客自身の言葉を使って言語化してあげる必要が出てきたのです。
では、説明力や交渉力・調整力を高めれば良いのでしょうか。答えはNOです。顧客がすでにINPUT過多の状態にある以上、そこにどれだけ上手な説明や交渉を”追加”しても、それは新たな情報を積み増すだけで、顧客の負担を増やすことにしかなりません。
必要なのは、顧客の中に溜まってしまった情報を、顧客自身の言葉を使って整理してあげることです。これができるのが、ヒアリング力です。
つまり技術者の仕事は、「自分の言葉で物事を整理する仕事」から、「まず相手の言葉を使って相手の状況を整理してあげ、そのうえで技術者としての言葉で調整する仕事」へと変わってきています。
だからこそ私たちは、数あるスキルの中から、あえて「ヒアリング力」を軸に据えています。流行りではなく、この時代の変化が必然的に求めている能力だからです。
なぜ、これまでの研修では変わらなかったのか
技術者は、顧客の言葉を聞いた瞬間、無意識に「これは仕様の話だ」「これは対応範囲の話だ」と、自分の理解できる形に変換してしまいます。これは能力の問題ではなく、長年その業務に向き合ってきた人ほど自然に起きる、思考の働きです。
この変換が起きている限り、どれだけ営業トークやスキルを教えても、現場では使われません。だからこそ私たちは、スキルを増やす前に、まず「どの前提で顧客の話を聞いているのか」を扱うところから始めます。
Relation Shiftとは何者なのか
私たちは、「問育®」という商標登録した独自の考え方を軸にしています。答えを一方的に教えるのではなく、問いを育てる教育です。
これは、そのまま今回のヒアリング力研修の思想でもあります。技術者に「正解の話し方」を暗記させるのではなく、顧客自身が、自分の言葉で課題に気づき、言語化できるような問いを投げかける力を育てます。私たちが技術者に対して行っていることと、技術者が顧客に対して行うべきことは、同じ構造をしているのです。
なぜヒアリング力が、この2つを育てるのか
1. なぜ、提案営業ができる技術者が育つのか
技術者は、顧客の言葉を無意識に「仕様」や「対応範囲」に変換して受け取ってしまいます。この変換が起きている限り、提案の切り口は顧客の本当の要望とズレ続けます。
Relation Shiftのヒアリング力向上研修は、この変換を止め、顧客が本当に話したいことをそのまま受け取る力を育てます。ここが変わると、提案の質そのものが「仕様の説明」から「課題解決の提案」へと変わります。
実際の会話は、こう変わります
顧客「今のシステム、動作が重くて気になってるんですよね」
技術者「そしたら、サーバー増強しましょうか。どれくらいの規模でお考えですか?」
→ 提案が飛んでいる。しかも聞いているのは”手段の詳細”であって、顧客の”目的”ではない。
顧客「今のシステム、動作が重くて気になってるんですよね」
技術者(オウム返し)「そうなんですね。動作が重くて気になる、とのことですが、具体的に、どのような時に動作の重さを感じているんですか?」
顧客「実は先月から利用者が倍になって…このままだと繁忙期に持たない気がしてて」
技術者(確認質問)「なるほど、ということは、繁忙期でも動作が重くならないようにしたい、ということなんですね」
顧客「そうなんですよ」
技術者(対称質問①)「逆に伺いたいんですが、繁忙期じゃない時期は、今のままで特に問題ないんですか?」
顧客「あー、言われてみれば普段は全然気にならないですね」
技術者(対称質問②)「ちなみに、繁忙期に間に合わなかった場合、一番困るのはどなたになりそうですか?」
顧客「営業部門ですね。あと今期は特に、部長がそこにピリピリしてて…」
技術者(エンジニア脳を活用した提案)「であれば、まず繁忙期に絞って対策を考える方が、現実的かもしれません」
→ 顧客の言葉をそのまま受け取ってから聞く(オウム返し)、解釈を確認する(確認質問)、話していないことを引き出す(対称質問)。この順番だけで、「サーバー増強」という大きすぎる提案ではなく、「繁忙期に絞った対策」という顧客の本当の目的と決裁の温度感に応える提案ができるようになります。
この聞き方、実際にできるようになりますか?
オウム返し・確認質問・対称質問——
文章で読むのと、実際にやってみるのとでは感覚が違います。
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2. なぜ、”営業がわかる技術者”が生まれるのか
多くの技術者は、営業を「センスや経験の世界」だと捉え、距離を置いています。しかしRelation Shiftのヒアリング力向上研修は、感覚論・精神論を一切排除し、人間のコミュニケーションの共通点をベースに論理的に設計されています。
| エンジニア脳 | 顧客脳 | |
|---|---|---|
| ヒアリングの質 | 技術についての専門的な課題 | 顧客の考えている課題 |
| ヒアリングの方向性 | 手段方向に聞く | 目的方向に聞く |
| ヒアリングの目的 | 納品の質をあげるため | 顧客の目的に沿った技術を提案するため |
この対比が「営業未経験の技術者でも抵抗なく理解できる共通言語」になります。共通言語が生まれることで、技術者は営業の意図や判断基準を”感覚”ではなく”構造”として理解できるようになり、結果として営業側との連携も変わっていきます。
3. 変化を、個人ではなく組織の習慣にする
1と2の変化は、個人の気づきだけで終わっては再現性がありません。だからこそ私たちは、新しい取り組みを増やすのではなく、その会社がすでに習慣的に行っていることに着目します。例えば、顧客との定例ミーティング、紹介からの営業活動——貴社にとって当たり前になっている行動です。
その習慣の中に、シンプルな「行動の中心軸」を組み込みます。会議でのメモの取り方を変える、アカウントプランを定期的に更新する、といった、無理なく続けられる具体的な型です。特別なことを新しく始めるのではなく、すでにある習慣の中に軸を一つ差し込むだけです。
この軸があることで、現場は迷ったときにいつでもそこに立ち返ることができ、「顧客脳」で聞く姿勢が、個人の気づきではなく、組織の習慣として定着していきます。

実績
上記の考え方が、実際にどのような変化を生んだか。成功事例の一部をご紹介します。
成功事例①上場後の組織成長を支える「対話の質」。技術者のヒアリング力が社内外の調整力を劇的に変える ― ITコンサルティングF社様

東証グロース市場に上場したITコンサルティングF社様では、これまで特定のキーマンに依存していた顧客対応を、組織的に広げていく必要が出てきました。ベテランCTOを中心に自信と責任感のある技術者が揃っていたからこそ、「自分たちはある程度わかっている」という前提が強く、顧客の漠然とした要望に対して、詳細な設計や見積もりを独自解釈で進めてしまう場面が目立っていました。研修では「オウム返し」「時間軸で聞く」「役職・役割の視点で聞く」といった具体的な型を実践し、顧客の要望を思い込みで処理せず、言葉の背景まで聞き取ってから提案する姿勢が根づいていきました。「質問を変えると、相手の話の深さが変わる」という実感とともに、案件拡大につながる新たな機会も生まれています。
成功事例②「営業経験なし・ミドルエイジ・稼働時間少ない」技術者集団が1億円の売上創出に成功

大手通信グループの子会社様は、「技術者も営業的な仕事をすること」という上からの方針により、技術者の営業スキルが必要となりました。しかし、メンバーは技術者歴30年は当たり前の理系脳・テクニカル集団。かつ現状の仕事は、現場での技術的な業務が、8割以上。営業という言葉自体を聞くだけでも、拒否反応を示すようなメンバーでした。「エンジニア脳から顧客脳へ」という前提の切り替えだけで、現場に静かな変化が起き始めた逆転劇がこちらの事例です。
どのような「行動の中心軸」を見つけ、習慣化を起こしたのか?御社に近い事例を3つの質問でお探しいただけます。
よくある質問
A. 主に以下のテーマから導入いただくケースが多いです。
- 技術者向けに顧客の課題を引き出す力を身につける「ヒアリング力向上研修」
- 管理職向けに、年上部下など多様性ある状態におけるマネジメントスキルを身につける「マネジメント力向上研修」
(※いずれも、全4回での実施が基本)
まずはいずれかを導入いただき、状況に合わせて具体的なコンサルティング(伴走支援)をご検討いただく流れが多いです。
テーマや人数、伴走範囲によって変動しますが、目安は以下の通りです。
- 全4回の研修型:200万円〜
- 半年以上の伴走型支援:応相談
まずは研修型を行っていただき、貴社にフィットするとご判断いただければ、伴走型支援に入るような流れとなっています。
さらに理解を深めたい方へ
目的に合わせて、以下のコンテンツをご活用ください。
実際にできるか、試してみたい方へ
確認質問・対称質問を、実際の商談シーンで体験する60分の無料体験会です。
御社の技術者が実際にこの聞き方を使えるか、その場で確かめられます。
まず資料で詳しく知りたい方へ
IT/SIer企業で起きた具体的な変化をもとに、「すでにある習慣のどこに”行動の中心軸”を見つけ、何を組み込んだのか」を整理した資料です。
成功事例の”結果”ではなく、そこに至る思考と設計を知りたい方に向けた内容です。
