話が聞けない部下は自分の考えしか聞いていない
あなたは、話が聞けない部下に悩んでおり、下記のようなことを指導していないだろうか。
- 話をねじ曲げて解釈するよね
- そんなこと言ってないよ?
- なんで勝手に自分で決めてるの?
誰しも、調子が悪い時やふと気が抜けた時に、相手の話が聞けず、抜けてしまった経験はあるはずだ。
しかし、毎回聞けない部下をみると、さすがに「大丈夫だろうか」と思うだろうし、なぜこれだけ人の話が聞けないのか?と疑問に思う。
実は「人の話が聞けない」ということを言われる人には、共通点がある。
目次
話が聞けない部下の状態とは
さて、人の話が聞けない状態とはなんだろうか。あなたの体験を思い出してみてほしい。
考えてみると、ぼーっとしていたり、別のことを考えていたりと、相手が不在の状態だといえる。
誰だってそういった状態に陥ったことはあるし、人の話が聞けない部下に悩むあなたにも経験があるだろう。
人の話が聞けない=自分の考えしか聞いていない
つまり、人の話が聞けない部下は、あなたがぼーっとしていたり、別のことを考えていたりする状態が、ずっと続いているのだ。
だから相手の言葉は受け取れず、自分の考えの中にいるから、変に解釈してしまう。
相手の話を聞いている時に「自分の考えを聞いている」ということである。
容量オーバーのCPU状態
スマホでも、写真を撮ったのに、データが入らないということがある。
「話が聞けない」人はこのような容量オーバーな状態だ。容量オーバーならば、話が入るわけがない。
しかし、仕事は進めなければならない。さながら、オーバーヒートしながら動いているスマホのようだ。
すると、仕事のミスは出てくるし、あり得ないことをしだす。
当然、機会損失にもなるため、取引先や社内での悪影響が出るだろう。
さて、スマホであれば、オーバーヒートの原因(容量がいっぱい)と解決策(容量を増やす、容量を減らすなど)が明確だ。
では、人間は何の容量がいっぱいになって、人の話が聞けないのだろうか?
それが、前述の「自分の考え」である。
無自覚でいつも出ている考えが相手の話を無視する
話の聞けない部下は、あなたの話を聞きながらこんなことを考えている。
- 早く話を終えてほしい
- めんどくさい、疲れた、帰りたい
- 怒られないようにしなきゃ
- その話って違うと思う
- 私はこう思うのになんでそんなこと言うんだろう?
常に上記のようなことを考えているため、その時点で、相手の話が飛んでいる。
実際に心当たりがあるだろう。
つまり、何を聞いているかというと、自分の考えを聞いている。
これは、人間であれば考えを持っているから、自分の考えは出るのは当然だ。
しかし周りから「人の話が聞けない」と言われるくらいの人は、考えが溢れている。
考えが出ている事に自覚がないため思考の整理ができない
話が聞けないということは、相手の話よりも自分の考えが頭の中を制圧し、新しいデータをガードして入らなくさせている。
ようは耳に蓋をしており、それだけ自分の考えがいっぱいだということだ。
さらには、その考えがいっぱいであることに無自覚で、“なんとなく嫌だから”耳に蓋をしている。
つまり、自分の考えも聞けていないので、自分でも自分のことがよく分からない状態になっている。
社内で「自分がよく分からない」という発言はしていないだろうが、弊社の感覚値として20代の60%くらいは、その傾向があるのではないかと分析している。
人の話を聞けるようになるには
このような、自分の考えがいっぱいで容量オーバーな部下に、新しい情報は入りそうだろうか。
答えは当然「No」である。しかし、なんとか解決しなければと思い、新しい知識を入れさせようとしていないだろうか。
インプットの前にアウトプットが重要
実はこの「インプットをさせれば、相手は変化する」という大前提が教育の落とし穴である。
新しいインプットの前に、アウトプットが最も重要である。
多かれ少なかれ自分の考えを持っている状態で傾聴スキルを学ぶよりも、まずは考えを出すことで、整理されるのだ。
「アイツは人の話が聞けない」と言っている人も話が聞けてない
もし部下が話が聞けない、と問題意識を持ってあなたが記事を読んでいるのならば、ぜひ部下にアウトプットをさせるヒアリング力を身につけてほしい。
当然なのだが、話が聞ける領域と聞けない領域は、誰しも持っている。
しかし、その分け方を忘れて「アイツは人の話が聞けないヤツだ」と決めつけているマネージャーのあなたも、話が聞けていない。
どこまでが聞けていて、どこまでが聞けていないのか?という客観的な整理ができず「あいつの話が聞けていないのが問題だ」としていないだろうか。
あなたの中の考えが以下のようになっていて、自分の考えを聞いている。
- 話が聞けないアイツを、どうしたら話が聞けるようになるんだろう
- また同じような質問してきた
- なんで何度も言ってもなおらないんだ
もし、そんな考えを持った上司と、そうでなく、なるべくゼロベースで建設的に話を聞いてくれる上司なら、どちらに話を聞いてもらいたいだろうか。
つまり、どっちもどっちなのだ。
ご多分に漏れず、このような事を書いている私もよくやってしまうことである。
まとめ
レベルの差はあれ、どんな方も話をまともに聞けていない。
具体的なヒアリングレベルの図り方について、独自レポートを準備しているので、そちらもご覧いただければ嬉しい。
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