営業マンの99%が陥る営業脳とは?顧客脳との違いを解説
営業部長のあなたは、部下に「顧客に興味を持てば自然と質問が出てくる」というシンプルなことを、様々な工夫を凝らしながら伝えてきただろう。しかし実際は、あなたが思うような、顧客に自然と質問をしているような部下は、とても少ないと感じるのではないか。実は、これには営業マンの99%が陥る営業脳のワナが関係している。営業マンは、その自覚がない限り、本当の意味で顧客に興味を持てないし、深堀りするようなヒアリングもできない。どういうことかを、顧客脳との比較を通して話を進めていきたい。
コミュニケーションの仕組み
まずコミュニケーションの定義を行いたい。コミュニケーションは、Input-Think-Outputの3要素で成立している。
同じインプットをしても、違うアウトプットが返ってくるのは、Thinkの部分が違うからだ。これが営業脳の場合と顧客脳の場合で、異なる変換をするから、アウトプットが変わってくるという仕組みだ。
営業脳とは何か
では、営業脳とは何か。
「自分の売りたい商品について」しかコミュニケーションができない脳の事だ。
だから営業脳を持った営業マンは、以下のような行動(アウトプット)をしている。
- (自社の商品・サービス周辺の)ヒアリング
- (自社の商品・サービスに優位性を持たせるための)質問
- (自社の商品・サービスに優位性を持たせるための)応酬話法
- (自社の商品・サービスの差別性を訴えるための)仮説構築
- (自社の商品・サービスの差別性を訴えるための)プレゼンテーション
- (自社の商品・サービスを買ってもらうための)決済権の確認
- (自社の商品・サービスを買ってもらうための)使用時期の確認
質問やヒアリングといった行動は、一見、顧客の事を考えているように見えるが、顧客はカッコ書きの所を何となく感じ取っている。
すると、顧客はこのように考えやすくなる。
- なにか隠している気がする
- 都合が悪いことでもあるのかな
- 結局売りたいだけじゃないのか
- 相手都合の話がたくさん出てくるな
- こちらのことを気にしているようで気にかけていないんだな
だから営業脳を持った営業マンは、「売る人と買う人」という関係から抜け出せず、課題解決のパートナーには絶対になれない。
安心していただきたいのが、弊社が営業研修を行う中でみてきたが、営業脳を持っている営業マンは、ほぼ100%だということだ。
逆を言えば、顧客脳を獲得する力を磨いていけば、顧客からは次元の違いを感じるくらい、差別性を持った営業マンとしてみられることができる。
では、顧客脳について解説していこう。
顧客脳とは何か
顧客脳とは「顧客が本当に話したいことについて」コミュニケーションができる脳の事だ。
だから顧客脳を持った営業マンは、以下のような行動(アウトプット)をしている。
- (顧客が本当に話したい内容の)ヒアリング
- (顧客自身も気づいていない部分の)質問
- (顧客が本当に話したい内容を引き出すための)仮説構築
- (顧客の潜在ニーズを解決するための)プレゼンテーション
- (顧客の潜在ニーズを解決・実行するための)決済権の確認
- (顧客の潜在ニーズを解決・実行するための)使用時期の確認
やっている行動は対して営業脳と変わらないのだが、カッコ書きの部分が大きく異なっている。
すると顧客はこのように考えやすくなる。
- よく話を聞いてくれる
- こちら側の意図もわかってくれる感じがする
- 確かにこんな方法もあったのか
- 取り入れたらどうなるか楽しみだ、ワクワクする
営業脳を持った営業マンが「売る人・買う人」という関係から抜け出せない状態に対して、顧客脳を持った営業マンは「共に解決するパートナー」としての関係を築きやすい事がわかるだろう。
顧客脳を獲得するためには
今までの営業トレーニングで頻出される「相手の立場に立つ」「顧客の事を考える」といった一見もっともらしい話は、メカニズムが明確ではなかったため、「話し方を変える」「傾聴をする」といった、曖昧な解決方法しかなかった。
曖昧を明確にするためには、論理的にメカニズムを解明することである。
実は顧客脳を獲得するためには、営業脳を一度脱却する必要があるのだが、脱却と獲得メカニズムを解明したのが、弊社の差別性にあたる。
ここまでの話に興味を持っていただけたのであれば、一度連絡をいただければ嬉しい。